新国立劇場中劇場で上演されている『舞台フラガールdance for smile』を観劇してきました。
席が最前列ほぼセンターだったので役者さんの細かい表情までしっかり肉眼で見ることが出来ました。
次は2階席の予定なのでまた違う景色が見れそうで楽しみです。近い席も熱がびしびし伝わってきて良いけれど、個人的には舞台全体を見渡せる少し後方の席が好きだったりします。
前置きはこのくらいにして感想を書いて行きたいと思います。
まず一言『脚本が素晴らしい』そしてその魅力を最大限引き出してくるような役者さんの『演技の熱量』が素晴らしい舞台でした。
炭鉱で働く娘である和美役を見事に演じていました。
ただ綺麗すぎてもう少し野暮ったい雰囲気が欲しいと思ってしまいました（笑）りったん素朴なイメージだったのでこう感じたのは自分でも意外でした。
基本的に姿勢が良いから自然と育ちの良さを感じてしまうのかなと自己分析。
相変わらず声がよく通るので台詞が聞き取りやすかったです。
今回はいわき弁での台詞。イントネーションの正解が分からないのですが舞台の世界観に良く馴染んでいると感じました。
濱田和馬さん演じるみつおと生きるために必死でもがき支え合う姿に胸が熱くなりました。
特にストーブを借りるために必死に頭を下げるシーンは必須さが物凄く良く出ていて素晴らしかったです。
そして平手打ち和美を思う激励する心が伝わってきてグッときました。(暴力に賛成している訳ではありません)
東京へ帰る先生に向かってフラで愛を伝えるシーンの表情が素晴らしかったです。優しい微笑みと潤んだ目元を見た瞬間に私が泣きました。
このシーンはりったん以外のフラガール達の表情も凄くよいので動きの美しさと合わせて是非見ていただきたいです。
フラダンスのシーンも凄く良かったです。
特にハワイアンセンターオープンの日の白い衣装でしっとり踊る指先のしなやかな動きは必見です。
本当に美しかったです。
『やっと皆様にフラガールの世界を見せられて嬉しかった』的な感謝に満ちたスムーズで素晴らしい挨拶でした。
しかし上手くいきすぎていつもと違う空気感に戸惑ったのか最後に『舞台挨拶緊張していつもは全然喋れなくて、今日は上手く出来て良かった』と自己申告しはじめて笑ってしまいました。
挨拶も成長してるからこれからは上手くいかないことが珍しくなりそう。ちょっと寂しい←え？
カーテンコール拍手の中嬉しそうに何度もありがとうございましたと動く口元を見てほっこりしました。
素敵な舞台に立つ機会をいただけて良かったです。
悪い意味でなく垢抜けすぎていない素朴な雰囲気が炭鉱で暮らす紀美子にぴったりだなと感じました。
そして笑顔が本当に素敵で印象的でした。
野に咲く花のような控えめな華やかさと春の陽だまりのような暖かさを感じる笑顔でほわっと心が癒される感覚がありました。
ソロのフラダンスもとっても素敵でした。
ソロ歌い出しは少し緊張感を感じる硬さがありましたがこれから慣れてくればもっと良くなりそうでした。
夢に向かって真っ直ぐな思いが伝わる素晴らしい熱演でした。
カーテンコールで母役の有森也実さんが挨拶の為に前に出てきた時に手を繋いでいる姿にほっこりしました。
『20tと言われれば20t』の台詞部分、ただ真面目に実直に働いてきた気持ちがダイレクトに伝わってきて本当に素晴らしくて心に突き刺さって今も痛いくらいです。
行き場の無い怒りが響いてきて涙が止まりませんでした。
紀美子の練習を見た母役の有森也実さんの瞳の変化
まさに目は口ほどに物を言うでした。
台詞はないのに表情だけで驚きと認めるしかないといった感情がびしびし伝わってきて演劇って素晴らしいとかんじました。
正直フラダンスをちゃんと見たことが無いので上手い下手は分かりませんが、表情も動きも本当に素晴らしくて見ていて惹きこまれて本物だと感じました。
あのシーン踊りに説得力がないとその後のこの先生についていきけば変われるかも知れないという紀美子達の熱い思いの説得力が下がってしまうと思うので本当に良かったです。
他にも最初は少し情けなさがあった吉本紀夫役の神尾佑さんが方言で先生に捲し立てる場面やフラガール達を守るために必死で頑張る姿も熱くて最高でした。
飲み屋で紀美子の兄谷川洋二朗役の細貝圭さんが先生に頭を下げる場面も大好きでした。こんなお兄さんが欲しい。
小百合役の大串有希さんのフラダンスシーンの踊る喜びに溢れた笑顔も印象的で素敵でした。
書ききれないくらいに素晴らしい場面がある本当に素晴らしい作品だったので、是非多くの方に見ていただきたいです。
一山一家のフラガール達千穐楽まで無事駆け抜けられますように！Goフラガール！
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