BLACKチーム千穐楽後方のセンターから観劇してきました。
まさに千穐楽にふさわしい舞台でした。
どの場面も丁寧に演じているのが伝わってきましたし、何より感情と台詞がぴったりハマっている感じがして本当に見ていて気持ちよく心に響く出来栄えでした。
集大成にふさわしい今までで一番良い演技だったと思います。
台詞1つずつに感情を丁寧に込めているのが伝わってきました。
表現が難しいんですが、感情に任せて押し流すのではなく台詞に感情を乗せるが1番上手く出来ていた回だったんではないかと感じました。
舞台に出るたびに比較的別タイプの役を経験させてもらっているので1度の舞台で学びが多いのではないかなと毎回感じています。
今回の経験も生かしてもっと成長していって欲しいです。
霧原直人役の鍵本輝さんも霧原直也役の大崎捺希さんも演技上手で安心感がありました。
大崎さんの直也は無邪気な面も所々で見れてほっと和む感じがありました。
特にDINERでハンバーガー食べる場面が最高に可愛かったです。
直也「(ぱくっとかぶりついて)ん~!」
直人「どうした?!」(心配そうな顔)
直也「凄く美味しい!」
呆れたようにため息つきながらも安心したような表情になる直人が微笑ましかったです。この少しの場面だけで兄弟仲の良さが伝わってきました。
御厨さんとのシーン猪野さんの直人はこんな地球壊れてしまえ的な闇堕ちしそうな危うさを感じたんですが、鍵本さんの直人は本当に弱く儚く壊れてしまいそうで『元の地球に帰せ』と泣き崩れそうになる姿は本当に痛々しくて本当にこの場面の感情の表現見事でした。
『救済だと』の台詞前の乾いた笑いを浮かべる演技も本当に素晴らしかったです。(馬鹿にするな俺たちを何だと思っているんだという声が聞こえてきそう)この部分だけリピートしたいレベルで好きです。
黒木タクヤ役の木原瑠生さん黒木ユウヤ役の矢部昌暉さんこちらの兄弟も本当に演技上手でした。
曽野さんのタクヤは掴みどころが無くいつも余裕を感じる雰囲気でその一癖ありそうな雰囲気が大好きでした。
黒木兄弟の特に好きな場面が下記です(かなり妄想入っているのでご注意ください)
タクヤ『お兄ちゃん失格じゃねぇか』←ここお兄ちゃんなのがポイントです。
タクヤからみるユウヤはいくつになっても可愛くて守るべき対象なのが伝わってきますし、タクヤの中のユウヤは幼いころのイメージのまま止まっている部分があるようにも感じられます。
↓
本田から咄嗟に直也をかばってしまう
本田「黒木タクヤどういうつもりだ」
タクヤ「それは(震え声)」
この場面組織を裏切ることへの恐れや葛藤というよりユウヤを守れなくなるかもしれないというタクヤの恐怖を感じます。
ユウヤ『本部長!』
ハっとユウヤを見るタクヤの目がユウヤの成長を感じ取っているように見えて無言なんですが、ユウヤが守るべき存在からより対等な存在に変化していく気配を感じてグッときてました。
矢部さんのタクヤは正幸を助ける際に『嘘じゃない』と銃をバンっと地面にたたきつけるのも俺は敵じゃない信じろ!という気迫が伝わってきて好きな演技でした。
『あんなに可愛かったお前を見捨てるわけないだろ~』の部分のタクヤのユウヤへの接し方が色々違うのも楽しかったです。
千穐楽は両手を握る感じでしたが、個人的に7月7日に見たいないなば~しているバージョンが大好きでした。
静寂を切り裂くような凛とした声が好きでした。
『未来は決まってない』の台詞の明るい歌うような声も好きでした声から希望があふれ出してくるような錯覚におちいりました。
活舌の危うさもなく世界観に没頭できました。
演技は素晴らしかったです。本当に上手いなと場面場面で思いました。
でもキャラクターとしては流石に理不尽だーと何度も思いました。取り残された人を助けたいと願う気持ちは分かるけどそこに2人を巻き込んでしかも真剣にお願いするんじゃ無くて『出来ることをするんだ』とか『誰かに頼られるということは、とても素晴らしいことだ』とか綺麗事言うなよとなりました。
受け入れた霧原兄弟偉すぎると思います。きっと研究所で父親のように愛して大切にしてくれた思い出かがあっての受け入れなんだろうなぁと自分を納得させていました。
頼もしくてアクションも体幹がしっかりしていて見ごたえがありました。
個人的にお気に入りなのがタクヤにかける『落ち着いたら戻ってこいブリーフィングだ』の場面。
この場面WHITEのタクヤは怒りに震えている感じなのでじっと目を見つめて目力で落ち着かせる様が
強さを感じさせて好きですし、逆にBLACKのタクヤは色々混乱して泣きだす寸前の子供のようなので、よしよしとあやすように落ち着かせているのも本田の優しさが垣間見れて好きです。
他の役者さんの演技を受け止めるのが上手いなという印象を受けました。
忘れられないのが奥原を見つめる恍惚とした笑みが君枝を見た瞬間すごく気まずそうな顔に変化する場面。本当に見事としか言いようが無い演技でした。なんというか目は口ほどにものを言うの代表を見た気がしました。
時にヘタレ、時に俺様キャラでコミカルな部分もシリアスな場面も上手く演じてくれる役者さんでした。
りったんとのコンビも日に日に息が合ってきていて大好きでした。
本屋でタクヤが本田に叱られている時のざまあみろという表情が本田の『俺はお前たちを本当の子供のように思っている』の台詞で一転嫉妬にかられた表情に変化する演技は見事でした。
千穐楽まで髪の毛が無事だったのも良かったです(笑)
シャボン玉が追加されて豪華なカーテンコールでした。
まさかの自分の名前を噛むりったんにすかさず『そこ噛むのかよ』とツッコミ入るのが仲の良さを感じて微笑ましかったです。
そして皆様もずっと笑顔で元気でお幸せでいてくださいとりったんワールド全開なご挨拶でした。
個人的に黒木タクヤさん役の木原さんが前回Gロッソのステージに立った時はコロナがはやり始めで1階の舞台には立てず、2階のみだったので今回改めて舞台に立てたお話にグッときました。泣きそうになる木原さんに立野さんがティッシュあるよと渡しにきたのも笑いました。
大崎さんと鍵本さんのやりとりも面白かったです。
色々グダグダがあった後
大崎「何が言いたいかというと兄さんは稽古終わり毎日車で送ってくれて」
鍵本「めっちゃ個人的なことやん」
大崎「本当にありがとうございます」
鍵本「後で俺の事務所通して請求書おくるから」
3回目のカーテンコールはスタンディングオベーションだったんですが
鍵本「こうなった場合のフォーマットがなくてどうしたらいいんですかね?」
周囲好きなこと言えばいいんだよ
大崎「長くなるようだったら座ってもらって」
鍵本「あっそれ見たことある!」
一度皆に座ってもらう鍵本さん
矢部「スタンディングオベーション座らせるの初めて見た」
わたわたする鍵本さん(笑)
結局すぐまた立って終了となりました。
色々な方が話してましたが今は舞台を完走するのが本当に難しいと思います。
私が観に行く予定だった舞台もいくつも中止になりました。
1日も早く情勢がかわって舞台に立つ機会が失われることが無くなることを願ってやみません。
千秋楽まで無事に素敵な舞台を届けてくださった全ての方に感謝を伝えたいです。
素敵な作品を見るきっかけをくれたりったんありがとう。
コメント
素敵な感想文ありがとうございます。
細かな視点と、分かりやすい言葉で「そうそう!私もそう思った!」という点がいっぱいです。
私自身はBLACKのみの観劇だったのですが、本部長のWHITEとBLACKでの対応の違いに「おぉ!」と思いました。力強いキャラを本当に細かに演じられてたんですね。
最後1点、BLACKチームの黒木タクヤ役の役者さんの名前がWHITEチームの方と一緒になってらっしゃいます。BLACKチームは木原瑠生さんとありましたので、もし訂正出来るのであれば訂正をお願いいたします。
余裕と一癖のある演技について、素敵な感想でしたので、木原さんご本人様に届けと思いましたので、直して頂けたらと思います。
コメントありがとうございます。同意いただける点があったようで嬉しいです。長ったらしく読みにくい文章をお読みいただき本当にありがとうございます。
そしてご指摘ありがとうございます。
訂正させていただきました。